団体概要




活動内容



がんと共に暮らす
「食べられない」に向き合う当事者たちの共有プロジェクト
がんサバイバーにとって、「食べること」は決して当たり前の行為ではありません。
治療による副作用で味覚が変わる、強い倦怠感で食欲が湧かない、空腹なのに喉を通らない。
その状態は人によって、そして同じ人でも日によって大きく異なります。
それでも、生きていくために、治療を続けていくために、
そして「今日を少しでも安心して過ごすために」、食べることは欠かせません。
サンバンド・キッチンは、
がんサバイバーとその家族が直面する「食の悩み」を共有し、
当事者同士の小さな工夫や経験を、次の誰かにつなげていく活動です。
この活動は、代表・三宅美紀の個人的な経験から始まりました。
夫が63歳で肺がん(ステージ4)の告知を受けたこと。
抗がん剤治療を続ける中で、
「昨日まで食べられていたものが、今日はまったく受け付けない」
という現実に何度も直面したこと。
料理が得意でも、好きでもなかったからこそ、
「美味しい料理を作らなければ」という発想を手放し、
その日、その瞬間に、食べられるものを探すことに向き合い続けてきました。
大切だったのは、
食材やメニューを限定することではなく、
体調や気分を言葉にし、共有すること。
「温かいものか、冷たいものか」
「酸っぱい系か、甘辛系か」
そんな何気ないやり取りが、
食事を“苦行”ではなく、対話の時間へと変えていきました。
~ 当事者だからこそ見つかる工夫 ~
サンバンド・キッチンでは、
専門的な正解よりも、「実際に食べられた」「少し楽になった」という当事者の経験を大切にしています。
こうした小さな気づきを集め、
レシピや食べ方、考え方として共有しています。
~ 食を通して、つながる ~
サンバンド・キッチンが目指しているのは、
がんと共に暮らす人や家族が、
地域の中で孤立せずに生きていけること。
食を入り口に、
悩みや工夫を分かち合い、
「ひとりじゃない」と感じられる場を育てています。
サンバンドキッチンは、
がんサバイバーとその家族が、
閉塞感を抱えずに地域で暮らしていける社会を目指しています。
専門家に相談する前の、
あるいは相談するほどでもない日常の悩みを、
「ここでなら話してもいい」と思える場所であること。
そして、
「がんと共に生きる」という経験が、
孤立ではなく、つながりへと変わっていくこと。
サンバンドキッチンは、
食を通じて、そんな出会いと循環を育て続けています。